山中湖への旅行を計画する際、最も悩むのが「服装」ではないでしょうか。「東京と同じ感覚で行って大丈夫?」「冬はどれくらい寒いの?」「夏でも上着は必要?」など、疑問は尽きません。
山中湖の気候は、標高約1,000mという立地が最大の特徴です。この標高が、天気や気温に大きな影響を与え、都市部とは全く異なる服装の準備を必要とします。
この記事では、山中湖の気候特性から、春夏秋冬・月別の平均気温、そして最適な服装の具体例と持ち物リストまで、現地で「こんなはずじゃなかった!」と後悔しないための服装ガイドを徹底的に解説します。

この記事を読んで、山中湖の服装選びにお役立てくださいにゃん!
▼記事を読むのが面倒な人のためにAI解説動画を作りました。読み間違いはご容赦くださいませ。
【重要】山中湖の服装選びで失敗しない3つの鉄則

鉄則1:標高を意識!東京より「常に5~6℃低い」と心得る
山中湖の湖面の標高は約980.5m。一般的に、標高が100m上がるごとに気温は約0.6℃下がると言われています。つまり、海抜の低い東京と比較すると、単純計算でも約5~6℃は常に気温が低いことになります。
夏の東京が30℃の猛暑日でも、山中湖は24℃前後と過ごしやすい反面、春や秋に東京が20℃で快適な日でも、山中湖は14℃前後と肌寒く感じられます。
鉄則2:「朝晩の冷え込み」が本番。調整しやすい服装が必須
山中湖は「一日の寒暖差」が非常に大きいのが特徴です。日中は日差しで暖かくても、太陽が沈むと一気に気温が下がります。特に夏場、日中は半袖で過ごせても、夜にキャンプや花火を楽しむ際は、フリースや薄手のダウンが必要になることも珍しくありません。
「脱ぎ着しやすい服装」=レイヤリング(重ね着)が、山中湖の服装選びの最強のキーワードです。
- 基本のインナー(半袖または長袖)
- 中間着(シャツ、パーカー、フリースなど)
- アウター(ウインドブレーカー、ダウンジャケットなど)
これらを組み合わせ、気温の変化にすぐ対応できるように準備しましょう。
鉄則3:山の天気は変わりやすい。「雨具」と「防風対策」を忘れずに
「山の天気は変わりやすい」という言葉通り、山中湖も例外ではありません。さっきまで晴れていたのに、急に雲が出てきて雨が降ることもあります。
また、湖畔は風を遮るものがないため、風が吹くと体感温度は実際の気温よりもさらに低く感じられます。
【季節別】山中湖のおすすめ服装カレンダー(春夏秋冬)

春(3月・4月・5月)の服装:まだ冬。ダウンが手放せない
気候
- 山中湖の春は遅く、3月はまだ真冬の寒さです。雪が降ることも珍しくありません。4月中旬頃から桜(例:山中湖畔のソメイヨシノ)が咲き始めますが、気温は東京の真冬並みの日もあります。5月のGW(ゴールデンウィーク)頃に、ようやく東京の3月下旬~4月上旬くらいの気候になります。
服装
- 3月
厚手のダウンジャケット、冬用コート、ヒートテックなどの防寒インナー、手袋、マフラー、ニット帽。靴はスノーブーツや滑り止めのついた冬靴が安心です。車はまだスタッドレスタイヤが必要です。 - 4月
ダウンジャケット、または厚手のコート。インナーは長袖シャツやセーター。朝晩は冷えるので油断は禁物です。上旬まではスタッドレスタイヤの装着を推奨します。 - 5月
日中はトレンチコートやマウンテンパーカーで過ごせる日も増えますが、朝晩は冷え込むため、フリースや薄手のダウン(インナーダウン)など、調整できる上着が必須です。
夏(6月・7月・8月)の服装:避暑地でも朝晩は羽織りもの必須
気候
- 東京が梅雨入りする6月、山中湖も雨が多くなります。
- 7月、8月は平年値では平均気温が20℃前後ですが、近年は気候変動により高温化が進み、日中は30℃近くまで上がる日も増えています。
- それでも東京の猛暑に比べれば「天然のクーラー」が効いたような快適さです。
- 日差しは強く、湿度が低くカラッとしています。
- ただし、朝晩は涼しく、夜は15℃前後まで下がることもあります。
服装
- 6月
長袖シャツや薄手のパーカー。雨具(レインウェア)は必須です。 - 7月・8月
日中は半袖Tシャツで快適に過ごせます。ただし、標高が高く日差しが強いため、帽子、サングラス、日焼け止めは必須アイテム。そして最も重要なのが「羽織りもの」。カーディガン、パーカー、ウインドブレーカーなどを必ず持参し、朝晩の冷え込みや、室内での冷房対策に備えましょう。
秋(9月・10月・11月)の服装:紅葉シーズンは冬支度で
気候
- 9月に入ると一気に秋めいてきます。日中はまだ暖かくても、朝晩は肌寒さを感じる日が増えます。
- 10月中旬頃から紅葉(例:「夕焼けの渚・紅葉まつり」は例年10月下旬から)が見頃を迎えますが、平均気温は10℃前後。東京の12月上旬並みの寒さです。
- 11月になると、最低気温が氷点下になる日も出てきて、初雪の便りが聞かれることもあります。
服装
- 9月
長袖シャツやパーカーが基本。薄手のジャケットがあると安心です。 - 10月
フリース、セーター、トレンチコートなどが必要。中旬以降は薄手のダウンや冬用コートの準備を始めた方が良いでしょう。 - 11月
完全に冬の服装です。厚手のダウンジャケット、冬用コート、ヒートテック、手袋、マフラーが必須。紅葉ライトアップなど夜に出かける場合は、カイロもあると万全です。下旬からはスタッドレスタイヤの準備が必要です。
冬(12月・1月・2月)の服装:完全防寒!マイナス気温に備える
気候
- 山中湖の冬は寒冷です。平年値では平均気温は氷点下となり、最低気温が-10℃以下になることもありますが、近年は温暖化の影響で以前ほど極寒ではなくなってきています。
- 厳冬期には湖が全面結氷することもありましたが、近年は全面結氷に至らない年が多くなっています。
- それでも都市部に比べれば十分に寒く、雪も降り、路面は凍結します。
服装
- アウター
最も暖かいダウンジャケット(ロング丈など)、防寒性の高いスキーウェアなど。 - インナー
保温性の高いインナー(ヒートテックの極暖など)を2枚重ねる、厚手のセーター、フリースなど。 - 小物
ニット帽(耳が隠れるもの)、ネックウォーマー、厚手の手袋、カイロは必須です。 - 靴
スノーブーツや、靴底が滑りにくい防水・防寒仕様の冬靴。 - 車で行く場合
スタッドレスタイヤは必須です。チェーンも携行しましょう。(11月下旬~4月上旬頃までは必須とお考えください)
【月別】山中湖の平均気温と服装・持ち物リスト

| 月 | 平均気温 | 最高気温 | 最低気温 | 服装の目安と持ち物(例) |
|---|---|---|---|---|
| 1月 | -2.9℃ | 2.7℃ | -8.1℃ | 【完全防寒】 最強ダウン, 防寒インナー, フリース, スノーブーツ, ニット帽, 手袋, マフラー, カイロ |
| 2月 | -1.8℃ | 4.1℃ | -7.6℃ | 【完全防寒】 1月と同様。路面凍結に最大級の注意。ワカサギ釣りの方は特に足元の防寒を。 |
| 3月 | 1.8℃ | 8.5℃ | -4.3℃ | 【冬装備】 ダウンジャケット, 冬用コート, セーター, 防寒インナー。まだ雪が降る可能性あり。スタッドレスタイヤ必須。 |
| 4月 | 7.5℃ | 14.5℃ | 1.2℃ | 【冬~春】 厚手コート, ダウンジャケット。日中は暖かくても朝晩は氷点下近くまで冷える。上旬はスタッドレス推奨。 |
| 5月 | 12.1℃ | 18.9℃ | 6.3℃ | 【春~初夏】 トレンチコート, マウンテンパーカー, フリース。調整できる服装が必須。GWはまだ寒い。 |
| 6月 | 15.6℃ | 21.6℃ | 11.2℃ | 【梅雨】 長袖シャツ, 薄手パーカー, カーディガン。雨具(レインウェア)必須。肌寒い日が多い。 |
| 7月 | 19.6℃ | 25.4℃ | 15.7℃ | 【夏(快適)】 半袖Tシャツ。ただし朝晩用に羽織りもの(パーカー等)、雨具、日焼け止め必須。 |
| 8月 | 20.3℃ | 26.1℃ | 16.3℃ | 【夏(快適)】 基本は半袖。「羽織りもの」「日焼け止め」「帽子」「雨具」は必須。 |
| 9月 | 16.6℃ | 21.9℃ | 12.9℃ | 【初秋】 長袖シャツ, パーカー, 薄手ジャケット。気温の低下が早い。下旬はセーターの準備も。 |
| 10月 | 10.7℃ | 16.2℃ | 6.3℃ | 【秋(寒い)】 フリース, セーター, 厚手ジャケット, トレンチコート。中旬以降は冬用コートの準備を。 |
| 11月 | 5.3℃ | 12.0℃ | -0.5℃ | 【冬】 冬用コート, ダウンジャケット必須。最低気温は氷点下。手袋, マフラー, カイロの出番。下旬からスタッドレス必須。 |
| 12月 | -0.1℃ | 6.4℃ | -5.7℃ | 【真冬】 厚手ダウン, 防寒インナー, 冬小物(帽子, 手袋, マフラー)。スタッドレスタイヤ必須。 |
出典:気象庁 過去の気象データ(山中 1991-2020年平年値)
1月の服装・気温(平均気温 -2.9℃)
ダイヤモンド富士の撮影やワカサギ釣りシーズンです。平年値では極寒ですが、近年は温暖化の影響でやや穏やかになっています。それでも寒冷であることに変わりはなく、日中でも気温が0℃前後、朝晩は氷点下になります。しっかりとした防寒対策が必要です。
2月の服装・気温(平均気温 -1.8℃)
1月と同様、冬の寒い時期です。近年は温暖化の影響で以前ほど極寒ではありませんが、それでも路面凍結の可能性があるため、スノーブーツや滑り止めのついた靴は必須です。防寒対策は1月と同様にしっかりと行いましょう。
3月の服装・気温(平均気温 1.8℃)
暦の上では春ですが、山中湖はまだ真冬です。平均気温は氷点下から脱するものの、最低気温は-4℃以下。雪もまだ降ります。服装はダウンジャケットや冬用コートが手放せません。車は引き続きスタッドレスタイヤが必須です。
4月の服装・気温(平均気温 7.5℃)
中旬頃から桜が咲き始めますが、油断は禁物。最高気温が14℃台でも、最低気温は1℃台と、朝晩は冬の寒さです。東京の感覚(桜=暖かい)で訪れると、寒さに震えることになります。車も上旬まではスタッドレスタイヤの装着が推奨されます。
5月の服装・気温(平均気温 12.1℃)
GWは新緑が美しい季節ですが、平均気温は12℃。東京の3月下旬並みです。日中は快適でも朝晩は冷えるため、フリースやインナーダウンなど、体温調整ができるアイテムが必須です。
6月の服装・気温(平均気温 15.6℃)
梅雨の時期で、雨が多く肌寒い日が続きます。気温は20℃に届かない日も多く、半袖では寒すぎます。長袖シャツやパーカーに加え、防水性のあるウインドブレーカーやレインウェアが活躍します。
7月の服装・気温(平均気温 19.6℃)
夏らしい気候になります。平年値では平均気温20℃以下ですが、近年は高温化傾向にあり、日中は25℃を超える日も増えています。それでも東京に比べれば快適な避暑地です。日中は半袖でOKですが、日差し対策(帽子・日焼け止め)を忘れずに。朝晩や天気が崩れた時用に、必ず羽織るもの(パーカーなど)を持参しましょう。
8月の服装・気温(平均気温 20.3℃)
一年で最も暖かい月です。平年値では平均気温20℃、最高気温26℃程度ですが、近年は気候変動の影響で30℃を超える日も増えています。それでも東京の猛暑に比べれば過ごしやすく、朝晩は涼しいため、キャンプや花火大会などで夜間に屋外にいる場合は、長袖の羽織りものがあると安心です。
9月の服装・気温(平均気温 16.6℃)
お盆を過ぎると、山中湖は一気に秋の気配が漂います。平均気温は8月から約4℃も下がります。日中は半袖で過ごせる日もありますが、基本は長袖シャツやパーカーが中心となります。
10月の服装・気温(平均気温 10.7℃)
紅葉シーズン本番(見頃は中旬頃から)。しかし気温は東京の12月上旬並みです。平均気温10.7℃は、日中でもかなり肌寒いことを意味します。セーターやフリース、ジャケットは必須。特に「夕焼けの渚・紅葉まつり」(例年10月下旬~)のライトアップを見に行く際は、ダウンジャケットや手袋、カイロなど冬の装備で臨みましょう。
11月の服装・気温(平均気温 5.3℃)
紅葉が終わり、山中湖は冬へと入ります。最低気温は氷点下(-0.5℃)となり、初雪の便りも。服装は完全に冬支度です。厚手の冬用コートやダウンジャケット、防寒インナー、冬小物が必須です。下旬からはスタッドレスタイヤの装着が必須となります。
12月の服装・気温(平均気温 -0.1℃)
本格的な冬が到来します。平年値では平均気温が氷点下となりますが、近年は温暖化の影響でやや穏やかです。それでも十分に寒く、イルミネーションイベントなど屋外に長時間いる場合は、しっかりとした防寒対策が必要です。車はスタッドレスタイヤが必須となります。
【アクティビティ別】服装の注意点と持ち物

1. キャンプ(特に秋冬):防寒・防風・地面からの冷え対策
- 服装
日中作業時は動きやすく、夜はしっかり防寒できる服装を。フリースやダウンは必須。風を通さないアウターが重要です。 - 注意点
最大の敵は「地面からの冷え」。高機能な寝袋(シュラフ)やマットに加え、テント内でも防寒性の高い靴下やルームシューズがあると快適さが違います。
2. ハイキング・トレッキング:体温調節しやすいレイヤリング
- 服装
汗冷えを防ぐため、「レイヤリング(重ね着)」が鉄則です。- ベースレイヤー(肌着): 速乾性・保温性のある化学繊維やウール。
- ミドルレイヤー(中間着): フリースや薄手ダウン(保温担当)。
- アウターレイヤー(上着): 防風・防水性のあるレインウェアやジャケット。
- 注意点
登り始めは寒くても、歩き出すと汗をかきます。すぐに脱ぎ着して体温を調整できるようにしましょう。
3. ワカサギ釣り(ドーム船):足元の冷え対策が鍵
- 服装
ドーム船の中は暖房が効いていることが多いですが、足元は別。湖面の冷気が伝わってきます。 - 注意点
靴を脱いで乗船することが多いため、「厚手の靴下」「レッグウォーマー」「携帯スリッパ」などで足元を重点的に温めましょう。ひざ掛け(ブランケット)もあると便利です。
4. サイクリング・湖畔散策:風を通さないアウター
- 服装
湖畔は風が強く、特にサイクリング中は体感温度が下がります。 - 注意点
「防風性(ウインドブレーク)」のあるジャケットが非常に有効です。日差し対策のサングラスや帽子、汗を拭くタオルも忘れずに。
山中湖の天気予報をチェックできるサイト
旅行前や当日は、最新の天気予報を確認しましょう。特に「服装指数」は参考になります。
今日の服装に迷ったら(服装指数)
- ウェザーニュース(山中湖村の服装予報)
「春秋コート」「厚手セーター」など、具体的なアイテム名でアドバイスしてくれます。 - tenki.jp(山中湖村の服装指数)
指数(例:40, 50)で分かりやすく表示されます。
週間天気・2週間天気を知りたい
まとめ:山中湖観光は「調整できる服装」で万全の準備を

山中湖の服装選びで最も重要なのは、「標高約1,000mの気候を理解し、体温調整ができる準備をする」ことです。
- 東京より常に5~6℃低い
- 朝晩は日中よりさらに冷え込む
- 山の天気は変わりやすく、風が強い
これらの特徴を踏まえ、「重ね着(レイヤリング)」を基本に、季節と目的に合わせた服装を選びましょう。特に羽織りもの、防寒小物、雨具は、夏場であっても「お守り」として持っていくことを強くおすすめします。

万全の準備で、美しい富士山と山中湖の絶景を快適に楽しんでくださいにゃん!

